第7章 魂の記憶


サイコダイブ

上野神殿を去ってアメ屋プラザに戻ってくると、人々の表情に明るさが戻っている。まだしばらくは警戒を解くことはできないが、少なくとも生贄に供されるかもしれない恐怖からは解放されたのだ。大人たちは、この調子でバエルを斃す勇者が現れないだろうかと噂しあっている。だが、すでに幹部クラスの配下を多く失っているにもかかわらず、バエルの支配力は衰えを見せていない。子供たちはまだ当分外で遊べないと知って、残念がっている。

ちなみに、バール教総本山でも少しメッセージが変化している。バール教徒たちも、バルベリスを斃した葛城に驚きを隠せない様子。だが、襲いかかってくることはない。バールの勅令は依然有効なのだ。

東へ向かう。浅草方面にはお化け屋敷があるという情報があった。水をかけられたり、転ばされたり、いたずらされるのだが、不気味な笑い声が聞こえるだけで、犯人の姿を見たものはいない。本当にお化けのしわざなのか。

その屋敷の名は、御花屋敷という。言うまでもないと思うが遊園地のようなところではない。豪壮なお屋敷である。背後には鬱蒼とした森があり、まわりは自然の地形を利用してお堀のようになっている。建物自身は和風のがっしりとした作りになっているが、建てられてからずいぶんと経つのだろう、何かしら妖気のようなものすら感じさせる。

中へ。ただし、葛城が行動不能の時は入ることができない。踏み込んだとたん、地霊ツチグモたちがお出迎え。会話で戦闘を避けた方が賢明かも。なぜなら、ツチグモの九十九針つくもばり攻撃は、至近距離で浴びるとかなりのダメージを受けるからだ。狭い部屋で前から後ろから針を飛ばされると、大変なことになるのだ。

すぐとなりの小部屋にはなぜか、ターミナル回線とリンクする端末が設置されているので、セーブしておく方がいいかもしれない。別の扉から先へ進むと、突然火の玉のようなものが現れて、帰るなら今のうちだ、と警告してくる。当然無視。さらに進むと、目の前に妖怪が現れる。そして、我らが忠告を無視したからには容赦しない、と言って襲いかかってくる。魔獣オサキ狐と戦闘になる。

オサキ狐の名は、尾が裂けているところに由来するという。すると、ネコマタのように、年を経て霊力をもち、複数の尾を持つようになった妖怪であるかもしれない。関東地方に棲息し、ネズミとイタチが混じった姿で、体色はさまざまである。滝沢馬琴らが編集した『兎園小説』によれば、身のこなしが速く、神出鬼没、いつも群をなすとされている。この狐に憑かれると内蔵を食い荒らされる。だが、うまく飼い慣らせば他人の家から金目のものを盗んできてくれるので、飼い主は金持ちになれるという。

とはいえ、ここでは弱小の悪魔にすぎない。それとも相手が悪すぎたと言うべきか。仲魔の力を借りるまでもなく、葛城の敵ではない。

斃すと、オサキ狐は再び火の玉に戻り、仲間に知らせねば、と言って去っていく。ここから先、このような展開の連続になる。あるところまで進むと、その場所の霊気が突然強まって、妖怪が出現。斃さないと先へ進めないのだ。

オサキ狐の次は邪鬼天逆神あまのさくがみ天邪鬼あまのじゃくとも言い、四天王に踏みつけられているのもこの眷属だ。人の心を察して、その心とは反対のことを次々に行い、人を不愉快にさせて楽しむ。猛気が胸に満ちたスサノオが息を吐いたときに生まれたとされ、頭は獣のようで鼻は天狗のように高く、長い耳をしているという。民話『瓜子姫』では姫の姿に化けるなど変身能力も持っているようで、「真・女神転生I」では主人公の母親を喰い殺したあとでなりすました。

次は妖獣ヌエである。鵺と書く。頭が猿で胴体は狸、手脚は虎で尾は大蛇、しかも声はトラツグミという妖怪で、その奇妙さはギリシア神話のキマイラ以上であろう。京の都に出没して近衛天皇を襲ったとされるが、武勇の誉れ高かった源頼政によって射殺された。だが、鵺の死体はその後も祟りをなし、町中に疫病が流行したので、空舟うつぼぶねと呼ばれる丸木船に乗せ、鴨川に流された。謡曲『鵺』には後日談があり、その舟は淀川を経て、摂津国芦屋の里に流れ着いたという。鵺の死体は里人によって葬られ、その場所は鵺塚と呼ばれるようになった。

ついで魔獣ネコマタが出現する。ネコマタは猫股と書き、年を経た猫が妖怪と化したものだ。尾先が二股に分かれており、言葉を話したり変身したりする。死体をネコマタが跳び越えると死体が蘇るともされるが、これはネクロマンシーの一種らしい。なお、福島県から岐阜県に至る山中にはネコマタの十倍ほどもある、大山猫と呼ばれる化け猫がいたとされているが、ひょっとするとこれは宮沢賢治の『注文の多い料理店』のモチーフとなったかもしれない。

妖怪のオンパレードはまだまだ続く。次は妖鬼ぬりかべ兄弟だ。最初に兄の方が現れ、それを斃して少し進むと今度は弟。いずれにせよ相手にならないが。ちなみに、ぬりかべは塗壁と書き、福岡県の妖怪であるらしい。人通りのない山道や寂しい海岸の通り道を夜分歩いていると出現し、横にずれてもどこまでも壁が続いていて前に進むことができない。叩いても蹴飛ばしても無駄である。似た妖怪の伝説は全国に存在するようだ。

どうやらこれらの妖怪たちは、葛城個人に敵意を持っているのではないらしい。人間の手から吉野姫という人物を守るのだという。人物、といっても妖怪に守られるくらいだから人ではないのだろう。その吉野姫は、富を得たいと望む人間たちに何百年も利用されてきたのだそうだ。すると、吉野姫や護衛の妖怪たちは、それほど悪い連中じゃないのかも。

そういえばたしかに、屋敷の中は妖気が漂っているものの、それは瘴気とは少し性質の違うものだ。いくつか泉が湧きだしているところもあり、傷を癒すことも可能だ。禍々しい場所にこんなものがあるだろうか。そして、不思議な宝箱のトラップ。開けると悪魔が出てくるのだが、今までとは異なり、白蛇、白影、白狐といった、白のつく聖獣、神獣ばかり。邪悪さとはほど遠い。

ぬりかべの次は邪鬼牛鬼。頭は牛、胴体は蜘蛛の化け物である。海中を住処とし、時折海岸に現れては浜を通っている者を襲って喰うという。非常に獰猛でもの凄い怪力の持ち主であり、しかも執念深く、狙われた人間は絶対に逃げることができない。また、別の種類の牛鬼は森の中に棲み、そのような場所は牛鬼淵などと呼ばれる。大和国宇多郡の森に棲む牛鬼は、『太平記』によれば、源頼光によって切り伏せられた。

少しずつ妖怪の強さが上がってきているようだ。そして、妖鬼酒天童子。酒呑童子とも書く。童子の姿をしているのでその名があるが、それは仮の姿であり、「熊のような手足に、逆立つ髪、赤毛の間からは角が顔を出し、眉も髭も伸び放題」というのが正体だったという。大江山を住処とし、夜になると京の都に現れては人を殺し、金を奪い、また貴族の娘をさらっていった。しかし、最期は住吉明神・石清水八幡・熊野権現の神々の助力を得た源頼光や四天王らによって討たれた。

これまでの妖怪より格段に強いが、それでも役不足である。葛城の力は、いまや並みの人間の力をはるかに凌駕してしまっているのだ。斃された酒天童子は、「あの女に勝てば、貴様も本物だ」と謎めいたことを言う。葛城は「欲に目が眩んだ愚か者」でないとわかったらしい。

最後に葛城の前に立ちはだかるのが葛の葉。信太妻しのだづま伝説に登場する白狐の名である。安部保名と結婚し、中世最大の陰陽師安部晴明を生んだとされる。しかし、後に正体を見破られて姿を消したという(詳しくは生体エナジー協会の『悪魔全書』参照)。大阪府和泉市信太山にある信太の森には今でも葛の葉稲荷神社があって、神様として祀られているのである。

ここで出現するのは、神様ではなく魔法攻撃を得意とする狐の悪魔である。ザンマオン、マリンカリン、マシバーハなどを操るものの、こちらが隙を見せなければ簡単に撃破できる。斃すと、吉野姫のことを気にかけながら、火の玉となって消える。

迷路のような構造になった屋敷の、一番奥の部屋。ここが目的の場所だ。手前にまた端末があるのでセーブすることも可能。部屋に入る。今度は、葛城が驚く番だった。そこにちょこんと座っていたのは、少女、というよりもほんの子供だったからだ。しかし、その目は子供のそれではない。黒曜石のように澄んだ瞳の奥には深い叡智をたたえ、気の遠くなるような長い年月を生きてきたことを物語っている。

突然侵入してきた葛城に対しても、まったく臆する様子はない。少女は、自分が吉野姫であると名乗った。見かけからは想像もできない、大人びた声である。人間たちは彼女のことを、座敷童子と呼んでいるという。今は人間との関わりを断ち、同志達に守られて静かに暮らしている。

吉野姫によれば、葛城の心には大きな暗闇、そして悲しみが見えるという。葛城は、自らの心と向き合ってみる必要があるのだそうだ。吉野姫の言葉が終わったとたん、葛城の意識は途切れた。奈落の底に吸い寄せられるような感覚を味わいながら……。

気がつくと、そこは見たこともないような空間だった。すべてが映像のようで、壁に手触りを感じるのが不思議なくらいだ。ANSも全く反応しない。戻ろうとすると、どこからともなく吉野姫の声が聞こえてきた。ここは、葛城の精神という海の、「深い深い深淵の底」。恐れずに前に進み、最も深い部分、イドの奥底へと到達しなければならないらしい。

女神転生シリーズお約束の精神世界である。いろいろな記憶をかいま見ることができる。複雑な精神構造を反映するかのように、四層にも及ぶ迷宮の形をとっている。そして、入って行きにくい、奥まったところには必ず触れたくない記憶が隠されているのだ。

ここで葛城が見せられる記憶は、いくつかの系統に分けられる。ひとつは、家族に関するもの。今は亡き父と母の記憶である。最初のころは優しい母親の姿や、甘えていた頃の記憶、父親に喜んでもらった記憶など、気持ちの安らぐものばかりなのだが、進んで行くにつれてふたりの死の記憶が蘇る。

まだシェルターの結界技術が不十分だった時代、母親は悪魔に殺された。血溜まりに倒れる母親の姿。父とともに、若き日の西野も姿を見せる。そして、父の死。悪魔と闘い、西野を庇って父は壮絶な死を遂げた。この事件をきっかけに、葛城は西野によって家族同然に育てられることになったのだ。

ちなみに、飼い猫のゾウイも登場するが、後でロボットだとわかる。悪魔に壊されたらしきその身体を拾い上げた刹那、ゾウイはカッと目を見開き、葛城の腕を掻きむしり、走り去った。次のシーンで葛城の母親が悪魔に殺されるのだが……。ゾウイに悪魔が憑依していたともとれるが、謎の多いシーンである。ちなみに、葛城はゾウイに愛着があったらしく、自室の端末のパスワードに用いている(第1章参照)。

もうひとつの記憶は、仲間に関するもの。早坂が葛城に相談を持ちかけてくる。桐島英美と知り合い、好きになった。でも市民ランクの差があるから俺は彼女には釣り合わないだろう……。デビルバスターの入隊試験を終えて、仲間たちから自己紹介を受けたシーンも思い出される。由宇香を手伝って荷物を運んだときの記憶。英美が早坂から指輪をもらって喜んでいる。英美はその後もずっと、その指輪を肌身離さず持っていた。

もちろん、いい思い出ばかりではない。妹の美莉がファームで殺され、涙を流す由宇香。その由宇香が悪魔たちに喰われた惨劇の記憶。倒れた葛城たちをあざ笑い、由宇香の頭部を持ち去ったムールムール。それらとも向き合わなければならないのだ。

最後の系統は、謎に満ちている。それは、あるはずのない記憶。つまり、自分が経験したことのない出来事についての記憶だ。由宇香の血塗られた頭部が語りかけてくる。あのアリスもいる。園田が警告する。俺を殺したのは……。泪は、私を愛してるの、と問いかけてくる。

自室の端末から、ファイルをダウンロードする。「我が息子よ……我に応えよ……我を崇めよ……」。いずこからともなく声が響いてくる。ファイルを解凍する。膨大なデータがディスプレイに映し出された。それを見た瞬間、身体の奥底から甘美な震えが湧き出し、全身を貫いた。そのファイル名は、ISHTAR.BIN……。女神が現れ、告げる。そなたが我がもとを去るなら、生かしてはおけぬ、と。

相馬が、黄泉にはオセがいる、と語る。聖城学園の生徒たちとともに。渡邊は突然バールハダドに変じ、しょせん人間など虫ケラだと嗤う。絶大な妖気を発する謎の存在が、息子よ……と語りかけてくる。マルドゥークが、葛城にラビスシジルの封印を解いてくれと頼む。それは、メソポタミアの秘術をもって作り上げられ、バール神自らが文字を刻んだ、呪縛の石版。

精神世界はワープゾーンの連続。元の場所に戻されることもあれば、元の場所にはもう二度と戻れないことも。最深部を目指して進んでいくと、外道ドッペルゲンガーが現れる。攻撃力は皆無と言っていいが、物理反射の特性をもつ。魔法や特殊能力を使えば仲魔やニュートンでも攻撃できるが、ここは葛城自らの手で斃すべきだろう。ちなみに、体力は葛城と同じだけある。

第四層の一番奥の部屋。そこで、葛城は再び由宇香のビジョンを見る。五色不動を、蘇らせなければならないらしい。例によってよく聞き取れない。血が由宇香に危険を及ぼしているというのだが。また吉野姫の声が聞こえてきた。葛城はたどり着くべきところにたどり着いたので、現実世界に引き戻してくれるそうだ。

目が覚める。目の前に吉野姫が座っている。葛城が見たのは、葛城の魂に刻まれた記憶らしい。己の魂に触れたことで、葛城にどのような影響があるのか、それは吉野姫にもわからない。しかし、東京の運命は葛城に委ねられたのだという。信じる道へお進みなさい、と吉野姫は言った。加護目の紋章をくれる。六芒星の刻まれた紋章である。何かの役に立つかもしれない、ということだった。

部屋をあとにする。屋敷の構造が変化している。すっきりとして、ずいぶん移動しやすい。今まで見ていたのは、吉野姫が作りだした幻だったようだ。各部屋に、斃したはずの妖怪たちがいる。吉野姫の霊力によって蘇ったのだろう。

葛城は彼らに仲間として認められ、受け入れられた。葛城の瞳の輝きを誉めてくれる妖怪が多い。酒天童子いわく、「葛の葉が人との間に産んだ子も、お前の様な目をしていた」とか。彼らの話によれば、外来の悪魔達から圧迫を受けたため、ここで固まって暮らしているらしい。また、吉野姫は妖怪の中でもかなり高位にランクされるらしく、天狗たちもあえて手は出さないという。彼女も国津神系の末裔のひとりなのだろう。もちろん邪悪な者ではない。自然の調和を嘉する存在なのだ。

屋敷を出る。次はすぐ近くにある浅草地下駅ビルに向かう。

かごめかごめ

駅ビルは秋葉原と同じく居住区になっている。が、ここでは悪魔と人間が共存しているため、中へ入れば安心、というわけにはいかない。地霊レーシー、妖精トロールといったニュートラル系だけでなく、堕天使ボティスや鬼女ラミアなども出現する。上層には幽鬼ノスフェラトウや妖魔ペリなどもいる。

店には強力なアイテムがそろっている。アメ屋プラザと併せて利用すれば、かなり装備を強化できるはず。1Fの武器屋では、神弓とオクトパイクがお勧めだ。神弓は高い器用さが要求されるが、並の銃よりもはるかに威力がある。天津矢や金剛矢といった強力な矢とセットで買うのがいいだろう。そして、オクトパイクは、ニュートンにとって最高クラスの装備となるはずだ。特殊効果こそないものの、抜群の攻撃回数を誇り、ラストまで使える。2Fの防具屋では、ヴァルキリーメイルや青竜の籠手などが購入候補に挙げられよう。4Fの道具屋では、反魂香や道返玉ちがえしのたまといった貴重なアイテムが売られている。

3Fにはセーブ可能な端末がある。また、4FではDASデータを、6Fでは外道ブラックウーズのDDSデータをそれぞれダウンロードできるが、あまり重要とは言えない。1F南端の隠し通路から階段を上って進んでいくと、最上階の8Fにアイテムボックスがあり、中にはターコイズが納められている。逆に地下へ降りてどんどん進んでいくと、B2F奥にやはりアイテムボックスがあり、中には浅草名物雷おこしが入っている。戦闘中に使うと雷が発生し、敵味方の別なくダメージを与えるという、訳のわからない代物である。

実は、ここには御花屋敷攻略より前に来てしまっても何の問題もない。御花屋敷に関する情報も多く、制作者はこちらに来るのが先だと考えていたのかもしれない。しかし、御花屋敷には秋葉原からの方が行きやすい。浅草ではHPやMPを回復することができないからだ。入手できる情報のほとんどは聞かなくても差し支えないようなものばかりだが、ただ一つ、ひもろぎの話だけは記憶にとどめておこう。鏡と榊の枝を合わせてひもろぎを作り、どこかに立てると、異次元への扉が開くのだという。

さて、この辺で現時点での各地の状況を眺めてみよう。まず、品川ホテルが居住区になっている。ここも人間と悪魔が共存しているが、出現する悪魔は妖精系が中心なのであまり危険はない。最上階の、以前アリスがいた部屋を自分の拠点にすることができる。御茶ノ水シェルターの場合と同じくセーブが可能になり、個人用の培養槽を設置することができる。ただ、セーブに関してはターミナルがあるので、培養槽を置かないのなら利用価値はない。

アリスといえば、カズミが連れて帰ったアリスはどうなったのだろう。戸山シェルターの研究所を訪れてみると、メイがいなくなっている。メイは発作もほぼ完治したので、カズミとともに旅に出ていったのだ。その代わり、修繕されたアリスが昔のように動いているという。平沢博士が目指しているのは、限りなく完璧に近い人形なのだそうだ。彼の表現を借りれば、「時空に支配される事なく、くるくると踊り続ける幻想の永久機関」が目標なのだ。

となりの部屋に、例の燕尾服姿の兎とともにアリスはいる。しかしそれは、品川ホテルや精神世界で遭遇したアリスとはまったく別の存在だった。あくまでお伽の世界の住人であり、仮初めの生を営む人形にすぎない。永遠の少女を演じ続けるその姿は、よりいっそう無機質さを際立たせた。もう、ここには何の用もないようだ。

新宿では、都庁の上にバエル城が建てられている。それもかなり急ピッチで進められているらしい。都庁の上、というのは都庁に乗っかっているということではなく、空中要塞になっていて、都庁の上に浮かんでいるという意味だ。それを見上げる人々の間には、不安が広がっている。支配の象徴として、これほどわかりやすいものもないからだろう。

それにしても、何のためにここに建てているのか。霊的な理由なら、皇居の上空の方が何となく霊力が集まってきそうなものだが。わざわざ偽のバエルに都庁を守らせていたくらいだから、特別の理由がある可能性は高い。ひとつ考えられるのは、明治神宮(ここの役割はのちに明らかになる)や天使が守る渋谷に対抗するということだ。しかし、もし風水的な意味があるのだとすると、恐るべきことになる。

都庁(ここでは第一本庁舎のこと)は、実は風水的には2本の「木」を表していると考えられる。もともと高くて巨大な建物ほど強い気をもつものだが、都庁は2棟が連なっているため、さらにパワーが倍増しているのだ。そして、新宿副都心はかつての淀橋浄水場を埋め立てた場所であるから、「水」の気をもっている。もちろん、大地には「地」の気が満ちている。

五行説によれば、「水」と「木」は相生の関係にあり、両者ともに力を増す。それに比べ、「木」と「土」は相克の関係にあり、「木」が「土」のエネルギーを吸い尽くしてしまう。とすると、非常に強力な「木」の気をもつ都庁は、「水」の力を借りてますます力を増し、大地のエネルギーを根こそぎ奪い取ってしまうということになる。新宿一帯のみならず、それこそ東京中のエネルギーを集めてくるくらいの力だろう。

さらに、都庁の45Fは展望台になっており、天井の中央部が吹き抜け状になっていることにも注目しなければならない。このことは、都庁が吸い上げた気が天にめがけて放出されることを意味している。そして、その気が行き着く先は――そう、都庁上空に浮かぶバエル城である。もしこの仮説が正しいとすれば、バエルは東京中のエネルギーを自らの居城に送り込み、東京支配への足がかりとしているという結論になりそうだ。

攻略の方に戻ろう。この先どう進むかも、なかなか迷うところだ。ここでは吉野姫からもらった加護目の紋章を役立たせる方法を考えてみよう。加護目と言えば鬼子母神の僧侶が教えてくれた、「カゴメのウタ」が思い出される。何かつながりがありそうだ。そこで、鬼子母神へ。

裏庭の池には、二つのほこらがある。池の中央にあるのが「ざくろのほこら」、正面の陸地に見えるのが「加護目のほこら」である。加護目のほこらの扉の上には、昔何かがはまっていたような窪みがある。そこに加護目の紋章をはめ込んでみると、ピッタリはまる。すると、それが鍵であったかのようにほこらの扉が開いた。中には古代の鏡が安置されている。だが、何も起きない。何かが足りないのだ。

ヒントはきっとあのウタにある。たしか、ウタにはこうあった。「月夜の晩に、ツルとカメが出会った」。月夜とは月の明るい夜、つまり満月のことだろう。満月という条件が足りない「何か」だと考えられる。

いきなり余談だが、筆者の記憶では「かごめかごめ」の歌詞は、「夜明けの晩に、鶴と亀が滑った」だった。しかし、確認するとやはり「月夜の晩に」が正しいようだ。ただし、「すべった」ではなくて「つうべった」だった。地方によって微妙に歌詞が違うのかも。ちなみに、「かごめ」は「屈め」が転じたものであり、古代の降霊儀式の名残ではないかという説もあるが、定かではない。

それはさておき。満月の時に裏庭へ。すると、「加護目のほこら」に安置された鏡が満月の光を受け、それを増幅して反射し、鶴石と亀石に向かって光の帯を作る。光を浴びたふたつの石も光を放ち、その光は「ざくろのほこら」にあるザクロの形をした鍵に集中する。鍵は消え失せ、祠の扉が開くと、そこに亜空間へのゲートが出現した!

飛び込んでみると、そこは単一の目的のために空間を切り開いた、洞窟のようなところだった。通路が奥に続いている。途中で堕天使ボティスと降天使マルコキアスに遭遇するが、楽勝である。突き当たりの部屋に入ってみると、何も無いだだっ広い空間が広がっていた。そこに、たったひとり悪魔の姿が。女性である。なぜか嘆き悲しんでいる様子。

向こうもこちらに気づいた。ハリティーという悪魔である。ハリティーとは鬼子母神に他ならない。彼女は、人の子が亜空間を訪れたことに驚く。しかし、攻撃してくるようなことはなく、それどころか葛城たちの傷を癒してくれた。

ハリティーは何者か(おそらくバエルだろう)によってこの空間に幽閉された。しかも、末子のピャンカラを隠されてしまった。ピャンカラさえ戻れば、ここから出られるらしい。ということは、さっき斃した悪魔たちはハリティーを護衛していたのではなく、幽閉したハリティーを監視していたわけだ。

ハリティーは、葛城にピャンカラを連れ戻して欲しいと頼む。相応の礼はするから、と。こんなところまでやってきた葛城の、尋常でない力を理解したのだろう。頼みを聞いても聞かなくてもいい。ただ、頼みを断る場合でも、ピャンカラと遭遇するイベントの後、もう一度ここにくる必要がある。

頼みを聞いてあげる場合。この広い東京でピャンカラをどうやって探せばいいのだろう。するとハリティーは、ざくろの土鈴を葛城に渡す。その名の通りザクロの形をしていて、振ってみるとカラカラといい音が鳴る。ハリティーの話では、ピャンカラの前でこれを鳴らすと、普段と違う音が鳴るそうだ。それでも、探すのはかなり大変そうだが。

ざくろの土鈴は、戦闘中に使用すると敵にダメージを与えつつ、追加効果として敵を盲目にすることができる。ところで、ハリティーの周りにざくろの名前が散りばめられているのは、伝説に基づいている。ハリティーはもともと人間の幼児を喰らう鬼女(夜叉)であった(500人の我が子を育てるために喰わせたとする話もある)。しかし、釈迦が彼女の末子ピャンカラを隠すと、子を失う親の悲しみを知ったハリティーは回心し、仏教を護持する神となった。だが、食事は必要である。そこで、釈迦は人の肉の味がするというざくろを代わりに食べることを勧めたという。

我が子を隠されたエピソードがゲーム中に生かされているが、隠されて見えなくなった、という部分から盲目の追加効果を指定したものと思われる。

ミレニアムの真実

上野神殿の側で謎の男に、秋葉原で店を開いているからよろしく、と言われたのを覚えているだろうか(第6章参照)。そこで、行ってみる。たしかに店はあった。品揃えは少ないが、天叢雲剣レプリカやガーディアンセットが売られている。男の説明では、ガーディアンセットを着ればミレニアムのガーディアンに変装できるらしい。ガーディアンなら、一般人は立入禁止の上位者エリアにも入れるはず。使わない手はない。

ミレニアム総本山へ。通常のアイテムと同じく、移動中に使用すれば効果を発揮する。ミレニアム内で、ほかのガーディアンに話しかけたときのメッセージが変化し、「さっさと持ち場に戻れ」とか言われる。ただ、信者に話しかけたときは同じメッセージのままである。「番犬のような存在」と蔑まれているはずなのだから、それにふさわしいメッセージに変えてほしかった。

信者たちの話では、マイトレーヤの治療は取りやめになっている。千年王国の実現に向け、新たな構想を練っているからだという。また、最近ミレニアムの発展に伴って、不快な中傷や嫌がらせも増えつつあるのだそうだ。先日もテンプルナイトの制服を着た一種の狂人が忍び込み、ひと騒動あったとかで、信者たちはミレニアムの理想を理解しない愚か者たちのことを嘆いていた。

だが、外部から見ればミレニアムほど胡散臭い場所はない。今度こそ真実を確かめなければ。問題の4F、上位者エリアへの通路へ。以前は大司祭らしき声に呼び止められていたところだが、今度はそうではない――と思ったら、ガーディアンに呼び止められた。「見慣れない顔だな……いったい何者だ!」。ガーディアンは堕天使ベリスになった。正体は悪魔だったのだ。戦闘。もちろん楽勝だ。だが、この先何があるかわからなくなった。仲魔の召還は今のうちに済ませておこう。

扉を開けるためには、暗証番号を入力しなければならない。思い出されるのは、上野神殿で上位者らしき男が言っていた数字だ。49702と入力。扉が開く。

上位者エリアには、鬼女ラミア、幽鬼ノスフェラトウ、堕天使ベリス、邪龍コカトリスなど、凶暴な悪魔がうじゃうじゃいる。バエル信者クラレもいるから、どうやらバール教団とも関係があるらしい。それに比べ、人間はひとりもいない。ここが上位者の居住区だというのは、全くのデタラメだった。

要するに、上位者たちは片っ端から上野神殿に送られ、生贄にされていたわけだ。ミレニアムという施設自体が生贄を製造する装置のようなものであり、周囲の世界から隔離して純粋培養する方が都合がよかったのだろう。無償の治療行為などもすべて「客寄せ」のパフォーマンスにすぎなかった。

そして、よくよく考えてみると、先ほど信者が「テンプルナイトの制服を着た狂人が忍び込んだ」という話をしていたが、彼は決して狂人などではなかったのである。上野神殿から命からがら逃げ帰ってきた上位者だったのだろう。しかし、彼の話など誰も信じはしない。マイトレーヤに心酔しきっている人々に、何を言っても届くはずがなかったのだ。

目指すは最上階。おそらくはそこにマイトレーヤがいるはずだ。そして、ミレニアムの実権を握っているという大司祭も。

護衛の悪魔を斃し、7Fでもっとも大きな部屋へ。直前の端末でセーブしておいてもいい。中には、やはりマイトレーヤがいた。マイトレーヤは侵入者の出現に不快感を露わにした。護衛の悪魔たちの無能さを毒づく。治療を行っていた彼は、仮の姿だった。それに比べ、となりにいる大司祭は、いたって冷静である。マイトレーヤに対し、ここは自分が対処するから奥の部屋で待っていてくれと言う。マイトレーヤもしぶしぶ納得し、立ち去る。かなり信頼を置かれている人物のようだ。

大司祭は葛城の方に向き直って話しかけてくる。これ以上取り繕う必要もないでしょう、このような姿を保つのも案外窮屈でね、と言って笑みを浮かべた大司祭は、本性を現した。ベルフェゴールという悪魔である。悪魔は、自分たちの周囲を嗅ぎ回っていた人間とも違うようだ、と言い、しばらく考えた後、葛城史人であることに思い至った様子。葛城とは別に、ミレニアムを探っていた人間とは誰のことだろう?

また、葛城は「イシュタルの愛を得、アスタルテを惑わせた」というのだが、イシュタルはともかく、アスタルテを惑わせるなど、身に覚えのないことだ。だが、ゆっくり考えている暇などない。真実を知られてしまった以上、ベルフェゴールは葛城を生きて帰すつもりなどさらさらなかった。「願わくば、わしを落胆させないで欲しいものだ」。魔王ベルフェゴールと戦闘になる。

ベルフェゴールは、発明と発見の魔神であり、バアル・ペオルとも呼ばれることから、バエルまたはバール神とも何らかのつながりがあるのだろう。元は権天使の長であった。ヨルダン河東部で疫病を起こし、2万4000人の命を奪ったとされる。魔術書では7つの大罪のうち怠惰(Sloth)を司る魔神とされ、悪魔学者コラン・ド・プランシーは、寝室用の便器を王座とする、牛の角と尾を持つ男の姿で描いている。

多彩な魔法を使う悪魔だ。異彩を放つのはマグラの魔法。小さなブラックホールを出現させ、攻撃魔法や特殊攻撃を敵味方ともに無効にしてしまう。だが、補助魔法は使えるのでかえって楽かもしれない。ほかにも、天鎚を使われると電撃に弱いニュートンは大きなダメージを受ける可能性がある。ご多分に漏れず体力は極めて高い。斃すと、エメラルドを落とす。

斃されたあとも、奴は笑っている。くだらぬ権力争いで滅ぶより、戦って滅ぶ方が本望だという。力尽きたあと、マイトレーヤが信じられないといった様子で現れる。激怒した悪魔は見る見るうちに夜叉の姿へと変じた。自ら「夜叉大菩薩鬼子母神ハリティーが末子、ピャンカラ王子」と名乗り、「地に王道楽土を築き、人々を救う」ために現れた救世主だという。救世主に歯向かい、賢臣ベルフェゴールをも手にかけた葛城を、許すつもりはないらしかった。

あえて斃してしまうこともできる。だが、やはりここはざくろの土鈴を使おう。鳴らすと、ピャンカラの動きがとまる。それまでとは違う、高い音色である。ピャンカラには無論聞き覚えがあった。そして、気付く。葛城こそは母ハリティーの使者であり、自分はベルフェゴールに騙されていたのだ、と。

ピャンカラは目を覚まさせてくれた葛城に礼を言い、奥の台座から持ってきた、一枚の太古の鏡を差し出す。それは、八咫鏡やたのかがみだった。高名なる三種の神器のひとつである。代々木労働キャンプで古代の鏡を探しているという話があったが、おそらくこれのことなのだろう。ベルフェゴールは残りの草薙剣くさなぎのつるぎ八尺瓊勾玉やさかにのまがだまを探していたそうで、悪魔たちにも三種の神器は重要な意味を持っているようだ。

ところで、三種の神器はどういういきさつでバラバラになってしまったのだろう。ひょっとして、そこには次のような事情があったのではないか。

バックグラウンド・ストーリーでは、ICBMによる大破壊の前に、地位のある人々は大破壊を予見し、あらかじめ地下核シェルターに家族ごと避難していたことになっている(序章参照)。五島がクーデターを起こした直後のことだろう。しかし、悪魔との共存、国津神系の復権を目論んでいた五島にとって、天津神系の皇室は敵だから、草の根を分けてでも探し出そうとするはず。皇族たちがシェルターに逃げ込むのは危険だった。おそらく彼らは東京を脱出し、京都に奔ったのではないか。

一方、三種の神器は、神器を護持する特命を帯びた人たちによって、別々に皇居から運び出された。なぜなら、これがない限り正式な即位ができないため、もし五島に奪われるようなことになれば、その力を悪用されるのみならず、事実上皇統を断絶させられたに等しい結果となるからである。別々に運び出したのは、一度に奪われるの防ぐためである。あくまで推測だが、神器はどこかの小さな神社にでも隠されたものと思われる。

ところが、そこへICBMの飛来である。大破壊によって、神器を護持していた人々は、神社ごと消し飛んでしまった可能性が高い。もしくは、その後の混乱の中で悪魔か何かに殺されてしまったのかもしれない。とにかく、もはや神器のありかを知る人はいなくなってしまった。つまり、散逸したのである。だが、強大な霊力を持つ三種の神器は決して破壊されることはない。その後の数奇な運命については定かではないが、八咫鏡については、最後にはピャンカラから葛城の手に渡ることになったのだ。

八咫鏡を戦闘中に使えば、あらゆる攻撃を跳ね返す結界を張ることができる。もちろん使用回数は無制限。さすがは神器である。

さて、ピャンカラを連れてミレニアムを出るわけだが、これ以後、3Fより下の階にも悪魔が出現するようになっている。邪龍コカトリス、幽鬼ノスフェラトゥ、降天使ヴァピュラなどだ。一般の信者たちはどうなったのだろうか。部屋を回ってみると、大半は逃げ出している。だが、逃げ遅れた人々もいて、その中には司祭も含まれている。全員を助けてあげると、属性がLIGHT側に傾くようだ。

出口のところで、ほっと一息。信者たちも安堵した様子。だが、司祭が進み出てくる。そして、葛城の人の良さを嗤い、その姿は悪魔へと変貌していく。正体は堕天使ベリス。それを見た周囲の信者はパニック状態に。だが、葛城は落ち着いたもの。ベリスは手にした槍で襲いかかってくる。ベルフェゴールを斃した葛城の首を取り、名を挙げるつもりらしい。だが、いくら不意打ちでも実力の差がありすぎ。あえなくベリスは討たれる。

そこへ、いきなり泪が入ってくる。あのときはああするしかなかったの、とか言ったあと、貴方の側にいさせてほしい、でも何も訊かないでと哀願される。勝手すぎる、と思うかもしれないが、ここはひとつ寛大な心で。パーティーが復活する。ちなみに、「君を離さない」と答えたときは、キスシーンになる。ここでの選択はあとで効いてくるので、注意しよう。

人々は思い思いのところへ帰っていく。おそらくはまず近くの銀座地下街へ行くのだろうが。葛城たちはハリティーのところへ。

鬼子母神では、亜空間は開かれたままになっている。僧侶のメッセージが変わらないのが残念。ハリティーに会うと、感動の親子再会となる。ふたりに感謝され、ハリティーからはカーラヴァジュラをもらえる。

ヴァジュラは金剛杵こんごうしょとも言い、もともとはインドで武器として用いられていたものであり、インドラが手にする稲妻の象徴でもある。現在では密教の儀式の際に用いられる。カーラヴァジュラはマハカーラよりハリティーが授かった五鈷杵ごこしょである。五鈷杵とは両端が五又に分かれている金剛杵のことだ。マハカーラは大黒天とも言い、戦闘神であって、大日如来の化身とされる。

この法具を戦闘中に使用すれば、アンデッドのような不浄の魔物を浄化する炎の霊力を発揮する。武器として装備することも可能だが、超人的な体力がなくては使いこなすことができない。そして、時空を越える力もあるというが……。

ピャンカラは、人々を救うため葛城と行動を共にしたいという。ムドを覚えているので、なかなか役に立つ。連れていってあげよう。ただし、断ることもできる。ピャンカラを連れていると、ハリティーは無料でパーティーを全快させてくれる。瀕死状態からの回復も行ってくれる。もちろんピャンカラは悪魔合体にも使える。レベル34の鬼神だけに貴重な素材となるが、そんなことをすればハリティーを再び嘆き悲しませることになるだろう。

亜空間を出る。ピャンカラが戻ったのに、なぜかハリティーは閉じこもったままである。ピャンカラの魔力では破れないほど結界が強力だったのか?

ミレニアムでピャンカラを斃してしまった場合の展開についても述べておこう。ピャンカラもなかなかの強さだが、ベルフェゴールよりは楽。経験値が稼げる。戦闘後、ピャンカラが持っていた八咫鏡は入手できる。ハリティーからざくろの土鈴を預かっていた場合、土鈴は割れてしまう。

その後ハリティーに会いに行くと、ピャンカラを斃したことがばれ、ハリティーと戦闘に。しかし、割れた土鈴を持っている場合はともかく、この時初めてハリティーに会うパターンでは、なぜ見抜かれてしまったのかの説明が弱いだろう。それはともかく。ハリティーは簡単に撃破できる。ただし、ムドオンは怖い。ハリティーが息絶えると、側に1本の金剛杵が。カーラヴァジュラを入手。だが、何に使うのかの情報が全く得られなくなる。

実を言うと、カーラヴァジュラはなくてもいい。ストーリーの設計ミスで、無理矢理話がつながってしまうのだ。あと、ミレニアムのところで、泪が仲間にならない場合もある。これも無理矢理話がつながる。完全に設計ミスだと思う。これ、Windows版では直っているんだろうか。

今回はこのへんで。続きは次回。


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