虐殺するは我にあり

 記録を信頼する限りでは、史上最大の虐殺は1221年イラン東北部にあるニシャプールの街で行われた。わずか1時間の間にチンギス・ハーンの軍勢はたちまち175万人を殺し尽くしたという。B−29による空襲は数年もかけてさえたった100万人程度であり、ヒロシマ原爆に至ってはわずか20数万人である。(どこまでを犠牲者に含めるかにもよるが)
 人間の手によらない史上最大の虐殺は1945年2月、ビルマ沖にあるラムリー島で発生した。イギリス軍に追われて退却中の日本軍約1000名は沼地を通って逃げようとし、そこに棲むワニたちに食べられてしまったのである。生きのびたのはわずか20名ほどに過ぎなかった。

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