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あるときアルテミス神像の冠から黄金の葉が一枚落ち、子供がそれを拾った。それを見たアテナイ人たち、玩具とともに例の葉をその子供の前に置いてみせたところ、また黄金の葉に手を出したので子供を聖物窃盗の罪で処刑した。 古代人はかのように法に厳格であった。酒鬼薔薇とかいう一件でもめている何処かの国の連中はもう少し過去の例を見習ったほうが良かろう。 法に厳格であった人々の例は何もこの例だけではない。例えばロシア皇帝イワン４世は自分の前で跪かなかった象を撃ち殺しているし、シラクサの僭主ディオニュソス１世は夢で自分を殺した男を処刑している。 圧巻なのはペルシャ王クセルクセス１世で、ヘレスポント（ボスポラス）海峡に架けた橋が嵐で壊れた際、海に鞭打ちを加え足枷一対を投げ込んでいる。 |