臨終の床で司祭が「私は母の腹から裸で生まれ、裸で帰天します」と唱えるのを聞いたフリードリヒ・ウィルヘルム1世、「いや、裸ではない。服を着ていくぞ」と訂正してそのまま世を去った。ナポレオン1世の妹エリザ・ボナパルトも同じく臨終の床で死より重たいものはないと言われて「税金の他にはね・・・」と訂正している。 「2週間後に処刑されると知ったとき、人間は驚異的な程の集中力を示すようになるものだ」とジョンソン博士は言っているが、どうやらその集中力の増加は生命の残り時間に反比例するようだ。 こうした集中力の増加は何も物質的生命に限ったことではない。1970年、レソトの首相をしていたチーフ・ジョナサンは選挙で落選が確定的になったとき、直ちに憲法を停止して政敵と国王モシュシュ2世を逮捕した。 |