ラスト・ギャンブル

 1931年、小説家のアーノルド・ベネット氏はパリの水を飲んでも大丈夫であることを証明しようとし、見事失敗して腸チフスに感染、死亡した。彼の最後の言葉は「いとしい君よ、何もかもが狂っていたんだ!」であった。別に何もかもというよりは約1名の行動だけが狂っていたような気もしないでもないが、この件については別項に譲りたい。
 ベネット氏の無念の想いはロック・ミュージシャンのテリー・カース氏にも通じる所があったかも知れない。同氏は1978年に自らの頭をピストルでぶちぬいてこの世を去ったが、その最後の言葉は「心配するなって。弾なんて入ってないさ。」であった。

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