汚物の世界史

 20世紀初頭、イギリスにはおよそ350万頭もの馬がいたが、その結果として道路に排泄される下肥は年間1000万トンにも及んだ。
 幸いにして機械文明の恩恵により現代ではこうした馬たちの落とし物の問題は無事解決をみるに至ったが、それに代って新たな問題が浮上しており、ロンドン市はペットたちによる年間4トンの糞と3000パイントの尿に悩まされている。
 とくに尿には腐食性があるため時として事態は更に深刻になる。1977年、配線に手違いのあったネオンサインに犬が放尿して感電、あわれ死亡し、金属製の鎖でつながれていたために飼い主の少女も重傷をおった。

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