でっかい喉ストーリー

 七面鳥には天候が怪しくなってくると大口を開けて天を仰ぎ見る習性があり、その為嵐などが来るとしばしば雨水で溺死するものが現れるという。この奇妙な習性の理由は知るべくもないが、次の一件について聞けば我々も同様の行為に勤しみたくなるかも知れない。
 ウンスリの筆名で知られるガズナ朝の詩人アブ・ル・カシム・ハッサン・イブン・アーマッドは、酔余の行為で妻の美しい黒髪を切ってしまい消沈していたマームド侯を得意の4行詩にて慰めた。感激したマームド侯はウンスリに口の中に詰め込めるだけ(それも三口分)の宝石を報酬として与えた。その総量は実に2万4千カラットに達したという。

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